自由記述欄

広く浅く履修するオタクの戯言。

2020.8.20

 

日記というにはあまりに間の空いた日記というか

あまり明るくない話題ばかりを書いた雑記になってしまうので

たまには嬉しかったことでも書いてみようと思った。

 

 

今の職場に配属されて1年足らずなのだが

色々な事情により年数と職場の人数の割に私は有名人だったりする。

俗にいう新人対抗のちょっとした、IT系業務の競技会みたいなもので

何故か、本当に何故か入賞を果たしてしまったのである。

(ITの分野が広いことがわかっている上でぼかすためにそう表現しておく)

 

別に有名であることは嬉しくないというか、

寧ろやらかした時に一発でどこの誰だかバレてしまうので

できればそれなりに密やかに生きていたかったのだが

願い虚しく、配属数ヶ月でほぼ全員に顔と名前が知れ渡ってしまったという

ちょっと恐ろしい話でもある。

 

ただこの前はちょっと違った。

エレベーターを降りた直後、

一緒に乗っていた知らない人に突然名前を呼ばれて驚かない人間はいないと思うが

例に漏れず私も大変驚いた。ぶっちゃけ誰だお前ってなった。

同じ職場ではあるが顔見知りではない。本当に知らない人。

 

年齢は30歳くらいだっただろうか。

上司世代でもちょっと上の先輩でもない微妙な年齢だったので余計にびっくりした。

 

なんでしょうか、と答えると、

IT系の学校に通っていたんだよね、

という突拍子もない発言。

 

いえ、違いますよ、としか言えないのでそう言った。

入る前から勉強してたとか、とも言われたがそんなこともない。

脳味噌自体はゴリゴリに文系である。悲しいほどに。

 

そんな見知らぬその男性は一言、

 

勇気が出ました。ありがとうございます。

 

自分よりいくつも年下の、目下の小娘に敬語でそう言ってくれた。

 

聞けば事務方から技術系のところへと近々配置換えになるらしく、

IT系の知識をほぼ1から学ばなければいけないとのこと。

 

競技会で有名になって以来、これといったありがたみを感じたことはなかったが、

未経験からでもやれるんだぞ、

自分がそんな希望になれていたということを初めて知った。

 

もちろん気恥ずかしさは大いにあったが、

やはり面と向かって言ってもらえるというのは嬉しいものであった。